![]() 多層複合材料、その製造方法及びその使用方法
专利摘要:
本発明は、多層複合材料、その製造方法及び使用方法に関し、上記多層複合材料は、(A)シート材料、(B)水又は水性流体を吸収可能な材料、(C)少なくとも1層の結合層、及び(D)層の全厚さに渡って通る毛細管を有するポリウレタン層を成分として含み、ポリウレタン層(D)が、シート材料(A)又は吸収可能な材料(B)と1箇所以上で直接的に接触する。なし 公开号:JP2011513086A 申请号:JP2010548084 申请日:2009-02-23 公开日:2011-04-28 发明作者:ヴァイザー,ユルゲン;ヨキシュ,カール;ルードルフ,ペーター 申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; IPC主号:B32B27-40
专利说明:
[0001] 本発明は、 (A)シート材料、 (B)水又は水性流体を吸収可能な材料、 (C)少なくとも1層の結合層、及び (D)層の全厚さに渡って通る毛細管を有するポリウレタン層 を成分として含む多層複合材料であって、 ポリウレタン層(D)が、シート材料(A)又は吸収可能な材料(B)と1箇所以上で直接的に接触することを特徴とする多層複合材料に関する。] [0002] 更に、本発明は、本発明の多層複合材料を製造する方法に関する。又、本発明は、本発明の多層複合材料を、例えば乗物のインテリアに使用する方法、座部を製造するために、及び室内空気管理のために使用する方法に関する。] 背景技術 [0003] セルロースティッシュは、多くの場合、水又は水性流体の効果的な吸収剤である。多くの場合、従来よりも広い使用は不成功になっている。この理由は、湿ったセルロースティッシュは魅力的ではなく、機械的強度が非常に弱いからである。] [0004] 超吸収剤ポリマー(SAPs)としての状態の超吸収剤が、大量の液体又は流体、特に体液を取り込むために設計された種々の製品、例えばおむつに適用されている。しかしながら、これらの多くの製品は、外側が魅力的に見えないという短所を有している。これらは、例えば、ダストを引き付けて迅速に汚れ、そして不潔に見える。従って、これらの製品の多くは、使い捨て用である。] [0005] 超吸収剤の恒久的な使用に対して不利に作用する他の要因は、多くの変形例で、外観が魅力性に欠けるということである。] 発明が解決しようとする課題 [0006] 本発明の目的は、良好な液体吸収特性と魅力的な外観を兼ね備える材料を提供することにある。この材料は、外側が効果的に洗浄可能でもあるべきである。] 課題を解決するための手段 [0007] この課題は、上述した多層複合材料によって達成されることを見出した。] [0008] 本発明の多層複合材料は、成分として、 (A)シート材料、例えば自立性のフィルム/シート、特に自立性のプラスチックフィルム/シートの状態、又はフォームの状態のシート材料、 を含む。適切な自立性のプラスチックフィルム/シートは、例えば、ポリエチレン、ポリアミド、好ましくはポリエステル又はスチレンと1,3−ブタジエンのブロックコポリマーである。適切なフォームは、例えば、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン(それぞれは、添加剤、例えばグラファイトの粒子を有していても、有していなくても良い)を発泡(foaming)することによって製造される。] [0009] 好ましくは、シート材料(A)は、テキスタイルシート材料(ここでは、テキスタイルシート材料(A)又は簡単にテキスタイル(A)との称される)を含む。テキスタイル(A)は、例えば、シート材料、例えば、フェルト、織布(woven)、ニット、レイド、不織布(nonwoven)及び詰め綿(wadding)を含む。テキスタイル(A)は、天然のもの、例えば、コットン、ウール、又は亜麻、又は合成のもの、例えばポリアミド、ポリエステル、改質(modified)されたポリエステル、ポリエステルブレンドファブリック、ポリアミドブレンドファブリック、ポリアクリロニトリル、トリアセテート、ポリカーボネート、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン、ポリビニルクロリド、固体マイクロファイバー、及び中空のマイクロファイバー、例えば、ポリエステルマイクロファイバー、及びガラスファブリックであっても良い。特に好ましいものは、ポリエステル、コットン及びポリオレフィン、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン、及びコットン−ポリエステルブレンドファブリック、ポリオレフィン−ポリエステルブレンドファブリック、及びポリオレフィン−コットンブレンドファブリックから選ばれる選択されたブレンドファブリックである。ポリエステル織布及び不織布がテキスタイル(A)の極めて好ましい具体例である。] [0010] 本発明の多層複合材料は、更に、(B)水又は水性流体を吸収可能な材料(簡単に、吸収可能な材料(B)とも称する)を含む。吸収可能な材料(B)の例は、セルロースのティッシュ又はコットンテキスタイルである。吸収可能な材料(B)として、コットンテキスタイルが使用される場合、コットン以外の材料がシート材料(A)として選択される。] [0011] 水及び水性流体は、特に、気体状態の凝集物、例えば、蒸気(moisture)、及び最も好ましくは大気湿分である。] [0012] 本発明の好ましい実施の形態では、吸収可能な材料(B)は、超吸収剤(超吸収剤(B)とも称する)を含む。超吸収剤(B)は、自身の質量の数倍、例えば自身の質量の1000倍までの液体又は流体(液体又は流体は、特に水性流体、例えば水を主体とする流体、例えば血液、尿、又は汗及び水を含む)を吸収することができる物質を含む。] [0013] 超吸収剤(B)は、超吸収特性を有する合成有機コポリマーを含むことが好ましい。以降、超吸収特性を有する合成有機コポリマーは、超吸収剤ポリマー(SAPs;sは複数形)又は超吸収剤コポリマー(B)と称され、これは、好ましくは、少なくとも2種の超吸収剤−又はSAP−形成モノマーの共重合によって製造されることが好ましい。] [0014] 超吸収剤−又はSAP−成形モノマーは、付加−重合化能な化合物で、これらから形成されたコポリマーの吸収性に貢献する。例は、モノエチレン性不飽和化合物、又は少なくとも1種の親水性基、例えばカルボキシル、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、スルホン酸、スルホン酸塩、ホドロキシ、エーテル、アミド、アミノ又は4級アンモニウム塩基と、付加−重合可能な一つの二重結合を有する化合物である。適切な超吸収剤−又はSAP−形成モノマーは例えば: 1.カルボキシル基を有するモノマー:モノエチレン性不飽和のモノ−又はポリカルボン酸、例えば(メト)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ソルビン酸、及びイタコン酸; 2.カルボン酸無水物基を有するモノマー:モノエチレン性不飽和のポリカルボン酸無水物、例えば無水マレイン酸; 3.カルボン酸塩基を含むモノマー:モノエチレン性不飽和のモノ−又はポリカルボン酸、例えばナトリウム(メト)アクリレート、トリメチルアミン(メト)アクリレート、トリエタノールアミン(メト)アクリレート、ナトリウムマレイン酸エステル、メチルアミンマレイン酸エステルの、水−溶解性塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、等); 4.スルホン酸基を含むモノマー:脂肪族又は芳香族のビニルスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メト)アクリルスルホン酸、スルホプロピル(メト)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メト)アクリロイルオキシスルホン酸; 5.スルホン酸塩基を含むモノマー:上述したスルホン酸基を有するモノマーの、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩; 6.ヒドロキシル基を含むモノマー:モノエチレン性不飽和アルコール、例えば、(メト)アリルアルコール、モノエチレン性不飽和エーテル又はポリールのエステル、例えばアルキレングリコール、グリセロール、ポリオキシアルキレンポリオールのもの、例えば、ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、トリエチレングリコール(メト)アクリレート、ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)グリコールモノ(メト)アリルエーテル(ここで、ヒドロキシル基は、任意に、エーテル化又はエステル化されていても良い); 7.アミド基を含むモノマー:ビニルホルムアルデヒド、(メト)アクリルアミド、N−アルキル(メト)アクリルアミド、例えばN−メタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、及びN,N−ジアルキル(メト)アクリルアミド、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、又はN,N−ジ−n−プロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシル(メト)アクリルアミド、例えばN−メチロール(メト)アクリルアミド又はN−ヒドロキシエチル(メト)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシ(メト)アクリルアミド、例えばN,N−ジヒドロキシエチル(メト)アクリルアミド、ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン; 8.アミノ基を含むモノマー:アミノ含有エステル、例えば、モノエチレン性不飽和モノ−又はジカルボン酸の、ジアルキルアミノエステル、ジヒドロキシアルキルアミノアルキルエステル、モノフォリノアルキルエステル、例えば、ジメチルアミノエチル(メト)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メト)アクリレート、モルホリノエチル(メト)アクリレート、又はジメチルアミノエチルフマレート、複素環式ビニル化合物、例えば、ビニルピリジン、例えば、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール;及び 9.4級アンモニウム塩基を含むモノマー:例えば、N,N,N−トリアルキル−N−(メト)アクリルオキシアルキルアンモニウム塩、例えばN,N,N−トリメチル−N−(メト)アクリロイルオキシエチルアンモニウムクロリド、N,N,N−トリエチル−N−(メト)アクリロイルオキシエチルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(メト)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びGB patent 1,034,296に記載されたモノマー。] [0015] SAP−形成モノマーの替わりに、又はこれと併せて、加水分解によって水溶性になる適切なモノマーは、少なくとも1個の加水分解可能な基、例えばエステル、アミド及びニトリル基を有するモノエチレン性不飽和化合物を含む。エステル基を有するこのようなモノマーは、例えば、モノエチレン性不飽和カルボン酸のC1−C4−アルキルエステル、例えば、メチル(メト)アクリレート及びエチル(メト)アクリレート、及び更に2−エチルヘキシル(メト)アクリレート、及びモノエチレン性不飽和のアルコールのエステル[ビニルエステル、(メト)アリルエステル、等]、例えば、ビニルアセテート及び(メト)アリルアセテートを含む。適切なニトリル基含有モノマーは、(メト)アクリロニトリルを含む。] [0016] 本発明の一実施の形態では、SAP形成モノマーは、例えば、20℃で蒸留水で溶解度が少なくとも5g/lであって良い水溶性モノマーである。] [0017] 水溶性であるか、又は加水分解によって水溶性になるこれらのモノマーの中で、付加重合の後に加水分解が不必要な水溶性モノマーが、吸収可能な材料(B)を製造する方法の容易化という観点からは好ましい。更に、水の高い吸収性を有する、吸収可能な材料(B)を提供するという観点からは、好ましい水溶性モノマーは、カルボキシル基−含有モノマー、例えば(メト)アクリル酸及び無水マレイン酸;カルボン酸塩基−含有モノマー、例えば、ナトリウム(メト)アクリレート、トリメチルアミン(メト)アクリレート及びトリエタノールアミン(メト)アクリレート及び4級アンモニウム塩基−含有モノマー、例えばN,N,N−トリメチル−N−(メト)アクリロイルオキシエチルアンモニウムクロリドが例示される。] [0018] 最も好ましい超吸収剤−形成モノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、桂皮酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホ(メト)アクリレート、スルホプロピル(メト)アクリレート、2−アクリルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メト)アクリロイルフォスフェート、フェニル2−アクリロイルオキシエチルフォスフェート、これらのナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩、マレイン無水物、及びこれらの組合せで、例えば、遊離酸として、又は少なくとも一部が中和されたもの、好ましくは、1〜100モル%のレベルに中和されたもの、より好ましくは10〜80モル%中和されたもの、及び最も好ましくは15〜75モル%中和されたものが例示される。最も好ましくは、超吸収剤−形成モノマーは、中和されたアクリル酸である。] [0019] 超吸収剤(B)は、粒子の状態で存在することが好ましい。] [0020] 粒子状の超吸収剤(B)は、本願ではSAP粒子とも称され、軽く架橋された粒子状のポリマーを含む(該ポリマーは、少なくとも1種の上述したSAP形成モノマー及び少なくとも1種の内部架橋剤から製造される)。このように得られるポリマーは、超吸収剤である。好ましいSAP粒子は、平均粒子径が十分に小さく、スプレー乾燥によって容易に得られるか、又はスプレーによって処理可能であり、そして該平均粒子径は、150μm未満であることが好ましく、及び100μ未満であることがより好ましい。このような状態(モーフォロジー)は、付加重合工程の結果として直接的に得ることが可能であり、又は超吸収剤ポリマーを篩にかけ、粉砕(grind)、粉化(pulverize)、微粉化(attrit)を行い、又はこれらを組合わせ、SAP粒子の所望の平均粒子径を得ることが可能である。SAP粒子の平均直径は、例えば、10〜130μmの範囲、好ましくは15〜100μmの範囲、及び最も好ましくは40〜90μmの範囲である。] [0021] 超吸収剤(B)の粒子を得るために、実施の形態の多くは、少なくとも1種のSAP−形成モノマーと少なくとも1種の架橋剤の共重合を含む。] [0022] 超吸収剤(B)の粒子は、1種以上のSAP−形成モノマー及び少なくとも1種の内部架橋化合物(内部架橋剤とも称される)から製造され、超吸収剤(B)の粒子は、好ましくは、50〜99.9モルパーセントの範囲が、1種以上のSAP−形成モノマーから形成される。内部架橋剤の追加的な使用は、軽く架橋したポリマーを含む超吸収剤(B)の粒子を与える。] [0023] 架橋は、超吸収剤(B)の全粒子にわたって実質的に均一である。適切な内部架橋剤は、モノエチレン性不飽和モノマーと反応可能な基を2個以上有し、及び水又は水性モノマー混合物に対して、少なくとも部分的に溶解性であるか、又は分散性であるものである。内部架橋剤は、不飽和モノマー、例えばジビニルベンゼン、モノエチレン性不飽和モノマーに対して反応性の官能基を少なくとも2個有する化合物、例えばエチレンジアミン、少なくとも1個の不飽和結合と少なくとも1種の反応性官能基を有する化合物、例えばグリシジル(メト)アクリレートから選ばれても良い。] [0024] 内部架橋剤の例は:テトラアルキルオキシエタン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメトアクリルアミド、トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールプロポキシトリアクリレート、ジビニルベンゼン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、グリシジルメタクリレート、ポリエチレンポリアミン、エチレンジアミン、エチレングリコール及びグリセロールである。好ましい内部架橋剤は、少なくとも2個のアリル基を有するものであり、3個又は4個のアリル基を有するものが最も好ましい。好ましい内部架橋剤は、テトラアリルオキシエタン及びペンタエリトリトールのトリアリルエーテルである。本発明で使用される内部架橋剤の量は、内部架橋剤と付加重合法に依存する。通常、内部架橋剤の量は、SAP形成モノマーのモルに対して、約0.005〜約1.0モルパーセントの範囲で変化する。] [0025] 超吸収剤(B)の粒子の製造に使用される任意の成分は、水溶性ヒドロキシル含有ポリマー、例えば多糖及びビニル又はアクリルポリマーである。水溶性の多糖の例は、スターチ(でんぷん)、水溶性セルロース及びポリガラクトマンナンである。適切なスターチは、天然スターチ、例えば、スイートポテトスターチ、ポテトスターチ、小麦スターチ、トウモロコシスターチ、ライススターチ、タピオカスターチ、及びこれらに類似するものである。処理又は変更(modify)されたスターチ、例えばジアルデヒドスターチ、アルキルアルコールでアルキル化されたスターチ、特にメタノールでエーテル化されたスターチ、アリル−エーテル化されたスターチ、オキシアルキル化されたスターチ、アミノエチル−エーテル化されたスターチ及びシアノメチル−エーテル化されたスターチも適切である。ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコールコポリマーも適切である。] [0026] 本発明で有用な水溶性セルロースは、木材、茎、靱皮、シードフラッフ及びこれらに類似するものから得られ、これらは誘導体化されてヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース及びこれらに類似するものを形成する。] [0027] 適切なポリガラクトマンナンは、グアーガム及びロカストビーンガム、及びそのヒドロキシアツキル、カルボキシアルキル及びアミノアルキル誘導体である。水溶性ビニル及びアクリルポリマーは、ポリビニルアルコール及びポリ(ヒドロキシチルアクリレート)を含む。好ましい多糖は、天然スターチ、例えば麦スターチ、トウモロコシスターチ、及びアルファスターチである。これらの、任意に予備形成されたヒドロキシ基を含有するポリマーは、吸収可能な材料(B)の固体含有量に対して、1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%、及び最も好ましくは5質量%使用されて良い。] [0028] 超吸収剤(B)の粒子は、公知の重合方法によって製造されても良い。付加重合反応は、例えば酸化還元開始剤及び熱開始剤の存在下に行なわれる。酸化還元開始剤は、(任意に最終的な重合生成物のフリーモノマー含有量を、0.1質量%未満に低減するために使用される)熱重合開始剤と一緒に、主要な開始剤として使用することができる。任意に、熱開始剤、又は酸化還元開始剤は、唯一の開始剤系として使用され良い。異なる開始剤系の例は、US4,497,930(この文献には、過硫酸塩及び過酸化水素を含む2成分開始剤系が記載されている)及びUS5,145,906(この文献には、3成分系開始剤系、すなわち酸化還元システム、プラス熱開始剤が開示されている)に見出すことができる。] [0029] 超吸収剤(B)の粒子は、溶液又は逆懸濁重合法、又は適切なバルク重合法によって製造されても良い。溶液重合法及び逆懸濁重合法は、この技術分野では公知であり、例えばUS patent4,076,663;4,286,082;4,654,039及び5,145,906(これらの文献には、溶液重合法が記載されている)、及びUS patent4,340,706;4,497,930;4,666,795;4,507,438及び4,683,274(これらの文献には、逆懸濁重合法が記載されている)が参照される。] [0030] 本発明の一実施の形態では、吸収可能な材料(B)及び、特に超吸収剤(B)は、シート材料(A)と、物理的又は化学的に結合されている。吸収可能材料(B)及び特に超吸収剤(B)のシート材料(A)への物理的又は化学的な結合の状態は、吸収可能材料(B)及び特に超吸収剤(B)の幾何学的寸法に従って選ばれる。例えば、吸収剤材料(B)は、セルロースのティッシュの状態で形成され、そしてシート材料(A)に止め金で止めるか、接着させることができる。他の変形例では、吸収可能材料(B)及び特に超吸収剤(B)は、粒子の状態、例えば、数平均径が1μm〜1cmの範囲、及び好ましくは10μm〜1mmの範囲の粒状又は球状の粒子に形成され、そしてシート材料の孔に配置される。他の変形例では、吸収可能な材料(B)及び特に超吸収剤(B)は、粒子の状態、例えば、数平均径が1μm〜1cmの範囲、及び好ましくは10μm〜1mmの範囲の粒状又は球状の粒子に形成され、そしてシート材料(A)に、バインダー又は接着剤(粘着剤)を使用して固定される。] [0031] 本発明の好ましい実施の形態では、超吸収剤(B)は、シート材料(A)上に重合させることが可能で、これは例えば、シート材料の存在下に、全期間または一部の期間、共重合させることによって行われる。従って例えば、1種以上のSAP−形成モノマーと水、及び1種以上の開始剤の混合物が形成され、そしてテキスタイルシート材料に施すことも可能である。その後、(共)重合が行われる。本発明の他の実施の形態では、第1に、1種以上のSAP−形成モノマーと水、及び1種以上の開始剤の混合物が形成され、次に(共)重合が行われる。所定の時間の経過後に、シート材料(A)が加えられるか、又は反応混合物がテキスタイルシート材料に施され、そしてその後に、(共)重合が完了する。] [0032] 本発明の好ましい変形例では、超吸収剤(B)は、シート材料(A)、特にテキスタイルシート材料(A)の存在下に仕上られることができる。この目的のために例えば、粒子状態の超吸収剤(B)と混合されるべき、1種以上のSAP形成モノマー、水及び1種以上の開始剤がテキスタイルシート材料に施される。その後に、(共)重合が行われる。] [0033] この目的のために、例えば、SAP−形成モノマー、水及び1種以上の開始剤を有する超吸収剤(B)の粒子を含む付加重合混合物を、例えば、スプレー、パッディング又はキャスティングによってシート材料(A)に施し、そして次に付加重合を行うことができる。] [0034] 超吸収剤(B)の粒子は、好ましくは約1〜20質量パーセント、好ましくは2〜15質量パーセント、及び最も好ましくは5〜10質量パーセントで、付加重合混合物中に存在する。SAP粒子のレベルが高すぎると、付加重合混合物中で、時期尚早の重合が発生する場合があることがわかった。] [0035] 本発明の一実施の形態では、重合混合物は、Brookfield粘度計で、20℃で、スピンドル02,20で測定して、少なくとも20mPa・sの粘度を有する。] [0036] 付加重合混合物は、更に、架橋剤及び/又は柔軟材及び/又は少なくとも1種の臭い制御剤及び/又はスキンケア効果を有する薬剤、例えばpHが皮膚の範囲のpantothenol,Aloe veraを含んでも良い。他の例では、付加重合混合物中の超吸収剤ポリマー粒子は、少なくとも1種の臭い制御剤及び/又はスキンケア効果を有する薬剤、例えばpHが皮膚の範囲のpantothenol,Aloe veraを含んでも良い。] [0037] 吸収品の捕捉層(acquisition layer)及び貯蔵層は、例えばpHが、2.0〜7.5、好ましくは4.0〜6.5である。本発明の好ましい実施の形態では、捕獲層及び貯蔵層は異なるpH値を有する。例えば、捕獲層のpHは、4.0〜6.5の範囲であって良く、好ましくは4.2〜4.5の範囲であって良く、そして貯蔵層の範囲は、5.0〜6.0の範囲であって良い。] [0038] 本発明の更なる好ましい実施の形態では、超吸収剤ポリマー粒子は、例えばWO99/25393に記載されているように、混合床イオン交換超吸収剤ポリマー粒子、又は超吸収剤粒子のマルチドメイン複合体から構成され、この場合アニオン性超吸収剤ポリマーのカチオン性超吸収剤ポリマーに対する割合が、約5:1〜1:5の範囲であることが好ましい。] [0039] 超吸収剤(B)をテキスタイルシート(A)に結合させる更なる変形例は、WO03/053487、EP0764223、US7,115,321及びEP1178149、WO2004/039493の文献に記載されている。] [0040] 一実施の形態では、テキスタイルシート(A)及び吸収可能材料(B)の組合せは、超吸収剤(B)のファイバー(該ファイバーは、WO2004/039493に記載されているように、異なる材料のファイバーと一緒に処理されて不織布を形成する)を含む。] [0041] 本発明の他の変形例では、テキスタイルシート(A)及び吸収可能材料(B)の組合せは、テキスタイル上に固定された超吸収剤フォームを含む。] [0042] 本発明の一実施の形態では、シート材料(A)及び吸収可能材料(B)は、一緒に、平均厚さが100μm〜10mmの範囲、好ましくは1mm以下である。] [0043] 本発明の多層複合材料は、更に、 (D)層の全厚さに渡って通る毛細管を有する、少なくとも1種のポリウレタン層、 を含み、該ポリウレタン層は、簡単にポリウレタン層(D)とも称される。] [0044] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、平均厚さが15〜300μmの範囲、好ましくは20〜150μmの範囲、及びより好ましくは25〜80μmの範囲である。] [0045] ポリウレタン層(D)は、ポリウレタン層(D)の全厚さ(断面)を通って延びる毛細管を有している。] [0046] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、平均で、100cm2当たり少なくとも100本、及び好ましくは250本の毛細管(capillary)を有している。 本発明の一実施の形態では、毛細管は、平均径が、0.005〜0.05mmの範囲、及び好ましくは0.009〜0.03mmの範囲である。] [0047] 本発明の一実施の形態では、毛細管は、ポリウレタン層(D)の全体に均一に分散している。本発明の好ましい一実施の形態では、しかしながら、毛細管はポリウレタン層(D)の全体に不均一に分散している。] [0048] 本発明の一実施の形態では、毛細管は主に弓形である。本発明の他の実施の形態では、毛細管は、直線状である。] [0049] 毛細管は、ポリウレタン層(D)に、穿孔の必要なく、空気及び水蒸気透過性を与える。本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)の水蒸気透過性は、ドイツ標準規格DIN53333に従って測定して、1.5mg/cm2を超えることができる。従って、水分(湿分)例えば汗が、例えばポリウレタン層(D)を通って移動し吸収可能材料(B)と結合することも可能である。環境が非常に乾燥している場合、吸収可能材料は、水分を再度解放することができる。] [0050] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、毛細管に加え、ポリウレタン層(D)の全厚さに渡って延びることのない孔を有している。] [0051] 一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、パターン(patterning)を有している。このパターンは、自由に選択することができ、そして革又は木材表面のパターン(模様)を再生することができる。本発明の一実施の形態では、パターンは、ヌバック革を再生しても良い。] [0052] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、ビロード状の外観を有している。] [0053] 本発明の一実施の形態では、パターンは、ビロード表面に相当することができ、該ビロード表面は、例えば、平均長さが20〜500μmの範囲、好ましくは30〜200μmの範囲、及びより好ましくは60〜100μmの範囲の毛を有していても良い。この小さな毛(小毛)は、例えば、円形状の直径を有することができる。好ましい実施の形態では、この小毛は、円錐状形状を有している。] [0054] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、隣り合う毛の平均間隔が50〜350、好ましくは100〜250μmの小毛を有している。] [0055] ポリウレタン層(D)が小毛を有してる場合、平均厚さに関する記載については、小毛を有していないポリウレタン層(D)が適用される。] [0056] ポリウレタン層(D)は、シート材料(A)又は吸収可能材料(B)と、少なくとも1種の結合層(C)を介して結合されているが、ポリウレタン層(D)は、シート材料(A)又は吸収可能材料(B)と1箇所以上で直接的に接触するようになっている。] [0057] 結合層(C)は、遮断された、すなわち不連続な層を含んでも良く、該不連続な層は、硬化(cured)した有機粘着剤のものが好ましい。] [0058] 本発明の一実施の形態では、結合層(C)は、点状、ストライプ状、又は格子状、例えば、ダイヤモンド、長方形、正方形又はハニカム構造の状態に施された層を含む。この場合、ポリウレタン層(D)は、結合層(C)の間隙で、シート材料(A)又は吸収可能材料(B)と接触する。] [0059] 本発明の一実施の形態では、結合層(C)は、硬化した有機粘着剤、例えばポリビニルアセテート、ポリアクリレート、又は特に、ポリウレタンに基づく有機粘着剤、好ましくはガラス転移温度が0℃未満のポリウレタンに基づく有機接着剤を含む。] [0060] 有機粘着剤は、例えば、熱的に、化学線又はエージングによって硬化されても良い。] [0061] 本発明の他の実施の形態では、結合層(C)は、粘着ガーゼを含む。] [0062] 本発明の一実施の形態では、結合層(C)は、最大厚さが100μm、好ましくは50μm、より好ましくは30μm、最も好ましくは15μmである。] [0063] 本発明の一実施の形態では、結合層(C)は、ミクロバルーンを含んでも良い。ここで、ミクロバルーンは、球状の粒子で、平均径が5〜20μmの範囲で、及びポリマー材料、特にハロゲ化ポリマー、例えば、ポリビニルクロリド又はポリビニリデンクロリド、又はビニルクロリドとビニリデンクロリドのコポリマーで構成されているものである。ミクロバルーンは、中空であっても良く、又は、好ましくは、その沸点が室温よりも僅かに低い物質、例えばn−ブタン及び特にイソブタンで充填されていても良い。] [0064] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、シート材料(A)、又は吸収可能材料(B)と、同一又は異なる組成を有する少なくとも2層の結合層(C)を介して(ポリウレタン層(D)が、シート材料(A)、又は吸収可能材料(B)と1箇所以上で直接的に接触しているように)結合されていても良い。ある結合層(C)は、顔料を含んでいても良く、他の結合層(C)は、顔料を含んでいなくても良い。] [0065] 一変形例では、ある結合層(C)がミクロバルーンを含んでいて良く、他の結合層(C)は、ミクロバルーンを含んでいなくても良い。] [0066] 本発明の一実施の形態では、本発明の多層複合材料は、更なる層を有していても良い。本発明の他の実施の形態では、本発明の多層複合材料は、吸収可能材料(B)と結合層(C)の間、結合層(C)とポリウレタン層(D)の間、又は同一であても、同一でなくても良い2層の結合層(C)の間に配置された、少なくとも1層の中間層(E)を含んでいても良い。中間層(E)は、テキスタイル、紙、バット材料、合成材料、例えばポリプロピレン又はポリウレタン等の不織布、特に熱可塑性ポリウレタンの不織布、及び連続気泡フォーム、例えばメラミン−ホルムアルデヒドフォーム又はポリウレタンフォームから選ばれる。] [0067] 本発明の多層複合材料が少なくとも1層の中間層(E)を含む、これらの実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、好ましくはシート材料(A)又は吸収可能材料(B)と直接的に接触せずに、中間層(E)と直接的に接触する。] [0068] 本発明の一実施の形態では、中間層(E)は、平均径(厚さ)が、0.05mm〜5cmの範囲、好ましくは0.1mm〜0.5cmの範囲、及びより好ましくは0.2mm〜2mmの範囲である。] [0069] 中間層(E)は、水蒸気透過性が、ドイツ標準規格DIN53333に従って測定して1.5mg/cm2・hを超えることが好ましい。] [0070] 本発明の多層複合材料は、機械的な強度と堅牢性(fastness)が高い。これらは更に、水蒸気透過性が高い。こぼれ出た液滴は、例えば布で容易に除去可能である。また本発明の多層複合材料は、魅力的な外観と、非常に心地よい柔軟な手触りを有している。更に、シート材料(A)と吸収可能材料(B)は、(所望により)容易に交換可能であり、これは例えば、取外して、そして次に新しいシート材料(A)と吸収可能材料(B)の組合せを取付けることによって行われる。本発明の多層複合材料の、例えば、輸送、例えばボート、自動車、飛行機、鉄道列車、路面電車、バス、及び特に、チャイルドシートの座部(シート)に、有利に使用される。本発明の多層複合材料は、他には、乗物のインテリア、例えば、ステアリングホイールのケース、肘掛、天井張り、内装品、セントラルコンソル、荷物棚、及びダッシュボードにも、有利に使用される。更に、本発明の多層複合材料は、室内空気管理にも有利に使用することができる。室内空気管理は、本発明の多層複合材料が、湿分を有する環境で、水分を取り込み(吸収し)、そして乾燥した環境に、水分を再度解放(脱着)させることができるという機能(すなわち、均一な水分環境を確保する機能)によって行われる。] [0071] 本発明の多層複合材料は、スポーツ物品、例えばスポーツバック、バックパック、スティック、クラブ、バット、及びラケット、例えば、テニスラケット、又はホッケースティック、スポーツシューズ、及びヘルメットの内側表面にも使用される。更に、本発明の多層複合材料は、電気機器及びこれらの包装、例えば、携帯電話及び携帯電話のカバー、ゲームのコンソ−ル、コンピューターのキーボードにも使用される。更に、本発明の多層複合材料は、家具、例えばソファー、ライイング用の家具、例えばラウンガー、肘掛椅子、及び椅子にも使用される。更に、本発明の多層複合材料は、建物のインテリアの要素、例えば掛け布(drape)、カーテン及び壁カバーにも使用される。] [0072] 更に本発明は、本発明の多層複合材料を製造するための方法(本発明の製造方法と称する)を提供する。本発明の方法の一実施の形態は、水又は水性液体を吸収可能な材料(B)(簡単に、吸収可能材料(B)とも称される)をシート材料(A)、好ましくはテキスタイルシート材料(A)に(成形型を使用してポリウレタン層(D)を形成することによって)結合させ、少なくとも1種の有機粘着剤を均一、又は部分的に吸収可能材料(B)と結合したシート材料(A)、及び/又はポリウレタン層(D)に施し、そして次にポリウレタン層(D)を、点状に、ストライプ状に、又は面状に、上記材料(B)と結合した上記シート材料(A)に結合させることによって行われる。] [0073] 吸収可能材料(B)及びシート材料の定義と製造については上述した。吸収可能な材料(B)は、超吸収剤(B)を含むことが好ましい。シート材料(A)は、テキスタイルシート材料(A)を含むことが好ましい。] [0074] 本発明の一実施の形態では、本発明の多層複合材料は、第1にシート材料(A)と吸収可能材料(B)の組合せを製造し、更に、ポリウレタンフィルム(D)を準備し、少なくとも吸収可能材料(B)とシート材料(A)の組合せ、又はポリウレタンフィルム(D)、又は両方に、それぞれその表面において有機粘着剤を(部分的に、例えばパターン状に)施し、そして次に2つの表面を相互に接触させる、被覆工程によって製造される。その後、このようにして得ことのできる系を、追加的に加圧するか、又は熱的に処理するか、又は加熱しながら加圧することができる。] [0075] ポリウレタンフィルム(D)は、後に、本発明の多層複合材料のポリウレタン層(D)を形成する。ポリウレタンフィルム(D)は、以下のようにして製造することができる。] [0076] 水性ポリウレタン分散物が予備加熱された成形型(mold)に施され、水が蒸発され、そして次に得られたポリウレタンフィルム(D)が、シート材料(A)と吸収可能層(B)の組合せに移される。] [0077] 水性ポリウレタン分散物は、通常の方法、特にスプレー、例えばスプレーガンによって施すことができる。] [0078] 成形型は、例えばレーザー彫刻又はネガティブな成形型によって製造された、構造化(structuring)とも称されるパターン(pattering)を有していても良い。] [0079] 本発明の一実施の形態は、エラストマー性層又は担体上にエラストマー層を含む層複合体を有する成形型(エラストマー層は、バインダー及び適切であれば、更に添加剤及び助剤を含む)を準備することを含む。成形型の準備は、以下の工程を含んで良い: 1)適切であれば添加剤及び/又は助剤を含む、液体バインダーをパターン化された表面、例えば他の成形型又はオリジナルパターンに施す工程、 2)例えば熱硬化、照射硬化又は熟成によりバインダーを硬化させる工程、 3)このように得られる成形型を分離し、及び適切であれば、これを担体、例えば金属板又は金属シリンダーに施す工程。] [0080] 本発明の一実施の形態は、液体シリコーンをパターンに施し、シリコーンを熟成(age)させ、そして硬化させ、及び剥離することによって行われる。シリコーンフィルムは、次にアルミニウム担体に接着される。] [0081] 本発明の好ましい実施の形態は、レーザー彫刻可能な層、又はレーザー彫刻可能な層を担体上に含む複合体を含む成形型(レーザー彫刻可能な層は、バインダー及び適切であれば、更に、添加剤及び助剤を含む)を提供する。レーザー彫刻可能な層も、エラストマー性であることが好ましい。] [0082] 好ましい実施の形態では、成形型の準備は以下の工程を含んでも良い: 1)レーザー彫刻可能な層、又はレーザー彫刻可能な層を担体上に含む複合体を含む成形型(レーザー彫刻可能な層は、バインダー及び好ましくは、添加剤及び助剤を含む)を準備する工程、 2)レーザー彫刻可能な層を熱化学的、光化学的、又は化学線に現像(amplification)する工程、 3)レーザーを使用して、レーザー彫刻可能な層に、表面構造化された被覆の表面構造に対応する表面構造を彫刻する工程。] [0083] エラストマー性であることが好ましいレーザー彫刻可能な層又は層複合体は、担体上に存在することが可能であり、そして好ましい。適切な担体の例は、織ファブリック及びポリウレタンテレフタレート(PET)、ポリウレタンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリアミド又はポリカーボネートの、自立性のフィルム/シート、好ましくはPET又はPEN自立性のフィルム/シートである。] [0084] 有用な担体は、同様に、紙及びニット、例えばセルロースを含む。担体として、上述した材料の円錐状又はシリンダー状のスリーブを使用しても良い。スリーブとして適切なものは、ガラスファイバー又はガラスファイバーを含む複合体、及び構造(construction)のポリマー性材料である。適切な担体材料は、更に、金属担体、例えばアルミニウム、スチール、磁化可能なバネ鋼又は他の鉄合金の、固体又はファブリック状、シート状又はシリンダー状の担体を含む。] [0085] 本発明の一実施の形態では、担体が粘着促進層で被覆され、レーザー彫刻可能な層のより良好な粘着が得られる。本発明の他の実施の形態では、粘着促進層は必要とされない。] [0086] レーザー彫刻可能な層は、少なくとも1種のバインダーを含み、該バインダーは、ポリマーを形成する熱的な拡充(アンプリフィケーション:amplification)の過程で反応するプレポリマーであっても良い。適切なバインダーは、レーザー彫刻可能な層又は成形型によって望ましい特性(例えば、硬さ、弾力性又は柔軟性)に従って選択することができる。適切なバインダーは、主として3グループに分けられるが、本発明をこれらのバインダーに限定するものではない。] [0087] 第1のグループは、エチレン性不飽和基を有するバインダーである。エチレン性不飽和基は、エレクトロンビーム、又はこれらの所望の組合せによって、光的、熱的に架橋可能である。更に、充填材を使用して機械的に拡充(amplification)することも可能である。このようなバインダーは、例えば、1,3−ジエンモノマー、例えばイソプレン、又は1,3−ブタジエンを重合状態で含むものである。エチレン性の不飽和基は、ポリマーの鎖形成ブロック(1,4−導入)として機能して良く、又はエチレン性の不飽和基は、側基としてポリマー鎖に結合されても良い(1,2−導入)。例として、エチレン性の不飽和基を有する、上述した天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)コポリマー、ブチルゴム、スチレン−イソプレンゴム、ポリクロロプレン、ポリノルボルネンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)ゴム、又はポリウレタンエラストマーが例示される。] [0088] 更なる例は、アルキレン芳香族及び1,3−ジエンの熱可塑性エラストマー性ブロックコポリマーを含む。ブロックコポリマーは、直鎖状ブロックコポリマー又は他にラジカルブロックコポリマーを含んでも良い。代表例では、これらは、A−B−Aタイプの3−ブロックコポリマーであるが、しかし、これらは、A−Bタイプの2−ブロックコポリマー、又は複数の交互するエラストマー性及び熱可塑性ブロック、例えばA−B−A−B−Aを有するものである。2種以上の異なるブロックコポリマーの混合物も使用可能である。市販されている3−ブロックコポリマーは、しばしば2−ブロックコポリマーを所定の割合で含む。ジエン単位は、1,2−又は1,4−結合であって良い。スチレン−ブタジエンタイプ及びスチレン−イソプレンタイプのブロックコポリマーも使用可能である。これらは、例えば、Kraton(登録商標)の名称で市販されている。Styroflex(登録商標)の名称で入手可能な、スチレンの末端ブロック及びランダムスチレン−ブタジエン中間部ロックを有する熱可塑性エラストマー性ブロックコポリマーを使用することも可能である。] [0089] エチレン性不飽和基を有するバインダーの更なる例は、架橋可能な基がグラフティング反応によってポリマー性分子に導入される、変更(modify)されたバインダーを含む。] [0090] 第2のグループは、官能基を含むバインダーを含む。官能基は、エレクトロンビームによって熱化学的に架橋可能であり、光化学的に架橋可能であり、又はこれらの所望の組合せによって架橋可能である。更に、充填材によって、機械的に拡充(amplification)することも可能である。適切な官能基の例は、−Si(HR1)O−、−Si(R1R2)O−、OH−、−NH2、−NHR1、−COOH、−COOR1、−COHN2、−O−C(O)NHR1、−SO3H又は−CO−を含む。バインダーの例は、シリコーンエラストマー、アクリレートゴム、エチレン−アクリレートゴム、エチレン−アクリル酸ゴム、又はエチレン−ビニルアセテートゴム、及びこれらの部分的に加水分解された誘導体、熱可塑性エラストマー性ポリウレタン、スルホン酸化したポリエチレン、又は熱可塑性エラストマーポリエステルを含む。式中、R1及び−存在する場合には−R2は、異なるもの、又は好ましくは同一であり、及び有機基及び特にC1−C6−アルキルから選択される。] [0091] 本発明の一実施の形態では、エチレン性不飽和基と官能基の両方を有するバインダーを使用する。例は、官能基とエチレン性不飽和基を有する付加−架橋シリコーンエラストマー、ブタジエンと(メト)アクリレート、(メト)アクリル酸、又はアクリロニトリルのコポリマー、及びブタジエン又はイソプレンと官能基を有するスチレン誘導体のブロックコポリマー、例えばブタジエンと4−ヒドロキシスチレンを含む。] [0092] バインダーの第3のグループは、エチレン性不飽和基も官能基も含まないものを含む。例えば、ポリオフェフィン、又はエチレン−プロピレンエラストマー、又はジエン単位の水素化によって得られる生成物、例えばSEBSゴムが記載されて良い。] [0093] エチレン性不飽和基又は官能基を含まないバインダーを含むポリマー層は、レーザーによる最適に鮮明な構造化を可能にするために、通常、高エネルギー照射又はこれらの組合せを使用して、機械的に現像(amplification)する必要がある。] [0094] 2種以上のバインダーの混合物を使用することも可能であり、この場合、混合物中の2種以上のバインダーは、全てが上述したグループの1グループから由来しても良く、又は2グループ又は全3グループから由来しても良い。可能な組合せは、レーザーによる構造化操作及びネガティブ成形型操作に悪影響が及ぼされない限り限定されない。例えば、官能基を有していないエラストマー性バインダーと官能基又はエチレン性不飽和基を有している更なるバインダーの混合物を使用することが有利であっても良い。] [0095] 本発明の一実施の形態では、エラストマー性層又は特定のレーサー彫刻可能層中の1種以上のバインダーの割合は、特定のエラストマー性層又は特定のレーサー彫刻可能層の全成分の合計に対して30質量%〜99質量%の範囲、好ましくは40質量%〜95質量%の範囲であり、及び最も好ましくは50質量%〜90質量%の範囲である。] [0096] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン層(D)は、シリコーン成形型を使用して形成される。ここで、シリコーン成形型は、少なくとも1つ及び好ましくは少なくとも3つのO−Si(R1R2)−O−基(変数については、それぞれ上記に定義した)を、分子ごとに有する、少なくとも1種のバインダーを使用して製造された成形型である。] [0097] 任意に、エラストマー性層又はレーザー彫刻可能層は、反応性低分子量の、又はオリゴマー性の化合物を含んでも良い。オリゴマー性化合物は、通常、分子量が20000g/mol以下である。以降、反応性低分子量及びオリゴマー性化合物を、単純にモノマーと称する。] [0098] モノマーは、所望により光化学的又は熱化学的架橋、又は高エネルギー照射を介しての架橋の速度を増すために加えても良い。第1及び第2のグループからのバインダーが使用される場合、加速するためのモノマーの添加は、通常、絶対的に必要とされるわけではない。第3のグループからのバインダーの場合、通常、モノマーを添加することが望ましいが、各場合において、絶対的に必要とされるわけではない。] [0099] 架橋速度の問題とは無関係に、モノマーは、架橋密度を制御するためにも使用することができる。加えられる低分子量の化合物の種類(identity)と量に依存して、より広い、又はより狭いネットワークが得られる。第1に、公知のエチレン性不飽和モノマーを使用することができる。モノマーは、バインダー及び少なくとも1種の光化学的又は熱化学的に反応性の基と実質的に両立可能であるべきである。これらは揮発性であるべきではない。好ましくは、適切なモノマーの沸点は、少なくとも150℃である。特に適切なものは、アクリル酸又はメタクリル酸とモノ−又はポリ−官能性アルコールのアミド、アミン、アミノアルコール、又はヒドロキシエーテル、及びヒドロキシエステル、スチレン又は置換されたスチレン、フマル又はマレイン酸、又はアリル化合物である。例は、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メト)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジオクチルフマレート、N−ドデシルマレイミド及び3級イソシアヌレートを含む。] [0100] 熱化学的な拡充(amplification)に適切なモノマーは、特に、反応性低分子量のシリコーン、例えば環式シロキサン、Si−H−官能性シロキサン、アルコキシ又はエステル基を有するシロキサン、硫黄含有シロキサン、及びシラン、ジアルコール、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジアミン、例えば、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、アミノアルコール、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジカルボン酸、例えば1,6−ヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、マレイン酸又はフマル酸を含む。] [0101] エチレン性不飽和基及び官能基の両方を有しているモノマーを使用することも可能である。例として、ω−ヒドロキシアルキル(メト)アクリレート、例えばエチレングリコールモノ(メト)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メト)アクリレート又は1,6−ヘキサンジオールモノ(メト)アクリリレートが記載されて良い。] [0102] 異なるモノマーの混合物を使用することも、(該混合物によって、エラストマー性層の特性に悪影響が及ぼされない限り、)当然可能である。加えたモノマーの量は、エラストマー性層又は特定のレーザー彫刻可能層の全成分の量に対して、通常、0質量%〜40質量%の範囲であり、好ましくは1質量%〜20質量%の範囲である。] [0103] 本発明の一実施の形態では、1種以上のモノマーが、1種以上の触媒と一緒に使用されて良い。1種以上の酸又は1種以上の有機スズを加えることによって成形型を準備する工程2)を加速し、シリコーン成形型を加速することも可能である。適切な有機スズ化合物は:ジ−n−オクチルチン ジ−2−エチルヘキサノエイト及びジ−n−ブチルビス−(1−オキソネオデシルオキシ)スタンナンが可能である。] [0104] エラストマー性層又はレーザー彫刻可能層は、更に添加剤及び助剤、例えばIR吸収剤、染料、分散剤、静電防止剤、可塑剤、又は研磨粒子を含んでも良い。このような添加剤及び助剤の量は、エラストマー性層又は特定のレーザー彫刻層の全成分の量に対して、通常、30質量%以下であるべきである。] [0105] エラストマー性層又はレーザー彫刻可能層は、複数の個別の層から構成されていても良い。これらの個別の層は、同じ材料組成、実質的に同じ材料組成、又は異なる材料組成のものであっても良い。レーザー彫刻の厚さ又は個別の層を一緒にした厚さは、通常、0.1〜10mm、及び好ましくは0.5〜3mmの範囲である。厚さは、レーザー彫刻操作及びネガティブ成形型(作成)操作の、用途及び機械に関する処理パラメーターに依存して適切に選択することができる。] [0106] エラストマー層又はレーザー彫刻可能層は、任意に、厚さが300μm以下の頂部層(top layer)を含んでも良い。このような頂層の組成は、最適な彫刻性及び機械的な適性について選択可能であり、一方、下部の層は、最適な硬さ又は弾性について選択可能である。] [0107] 本発明の一実施の形態では、頂層自体は、レーザー彫刻可能であるか、又は下部の層と一緒にレーザー彫刻操作を行っている過程で除去可能なものである。頂部層は、少なくとも1種のバインダーを含む。頂部層は、更に、レーザー照射の吸収剤又は他にモノマー又は助剤を含んでも良い。] [0108] 本発明の一実施の形態では、シリコーン成形型は、レーザー彫刻を使用して構造化されたシリコーン成形型を含む。] [0109] 本発明に従う方法が、熱可塑性エラストマー性バインダー又はシリコーンバインダーを使用することは極めて有利である。熱可塑性エラストマー性バインダーが使用された場合、例えば、EP−A0084851に開示されているように、担体フィルム/シートとカバーフィルム/シート又はカバー要素の間に押出を行い、次いでカレンダリングを行うことによって製造することが、フレキソグラフ印刷要素にとって好ましい。この方法によって、比較的厚い層であっても、単一の操作で製造することが可能である。多層複合材料は、共押出(coextrusion)によって製造することができる。] [0110] レーザー彫刻を使用して成形型を構造化するために、レーザー彫刻操作を行う前に、加熱(熱化学的に)、UV光に曝すことにより(光化学的に)、又は高エネルギー照射に曝すことにより(化学的に)又はこれらの所望の組合せによって、レーザー彫刻可能層を強化する(amplify)することが好ましい。] [0111] この後、レーザー彫刻可能層又は層複合体は、シリンダー状の(一時的な)担体、例えばプラスチック、ガラスファイバー−補強プラスチック、金属又はフォームに、例えば粘着テープ、減圧、締付器具、又は磁力によって施され、そして上述したように彫刻される。任意に、レーザー彫刻可能層は、レーザー彫刻操作の間の彫刻の残留物を除去するために、回転シリンダー状の洗浄装置又は連続洗浄装置を使用して、洗浄剤で洗浄される。] [0112] 成形型は、ネガティブ成形型又はポジティブ成形型として記載された方法で、製造することが可能である。] [0113] 第1の変形例では、成形型は、ネガティブな構造を有しており、シート材料(A)及び吸収可能材料(B)に結合可能な被覆が、液体プラスチックを成形型に施し、そして次にポリウレタンを固化することによって、直接的に得ることができる。] [0114] 第2の変形例では、成形型はポジティブな構造を有しており、レーザー構造化されたポジティブ成形型からネガティブ成形型が最初に製造される。そして、液体プラスチック材料をネガティブ成形型の表面に施し、そして次にプラスチック材料を固化させることによって、シート状担体と結合可能な被覆を、このネガティブ成形型から得ることができる。] [0115] 好ましくは、10〜500μmの範囲の寸法を有する構造要素が成形型(母型:mold)に彫刻される。構造要素は、仰角(エレベーション)又は俯角(デプレッション)の状態であっても良い。構造要素は、単一の幾何学形状を有することが好ましく、及び例えば、円、楕円、正方形、菱形、三角形及び星形を有することが好ましい。構造要素は、規則的又は不規則的なスクリーンを形成しても良い。例は、公知のドットスクリーン、又は確率的スクリーン、例えば周期変化(frequency-modulated)されたスクリーンである。] [0116] 本発明の一実施の形態では、レーザーを使用して成形型に、平均深さが50〜250μm及び中心−中心間隔が50〜250μmの窪み(ウエル又は井戸状部分)を形成し、成形型が構造化される。] [0117] 例えば、成形型は、成形型の表面で、直径が10〜500μmの範囲の窪みを有するように彫刻することができる。成形型の表面での直径は、好ましくは20〜250μmの範囲であり、より好ましくは30〜150μmの範囲である。窪み部分の間隔は、例えば、10〜500μmの範囲、好ましくは20〜200μmの範囲、及びより好ましくは80μm以下である。] [0118] 本発明の一実施の形態では、成形型は、表面が粗い構造と同様に、表面が微細な構造を有していることが好ましい。表面が粗い構造と表面が微細な構造の両方が、レーザー彫刻で製造することができる。微細な構造は、例えば、粗さ価(roughness amplitude)1〜30μmの範囲及び粗さ周期(roughness frequency)が0.5〜30μmの範囲のミクロ粗さを有することができる。ミクロ粗さの寸法は、1〜20μmの範囲が好ましく、2〜15μmの範囲がより好ましく、及び3〜10μmの範囲がより好ましい。] [0119] 特にIRレーザーは、レーザー彫刻に適切である。しかしながら、(レーザーが十分な強さを有しているという条件で)より短い波長を有するレーザを使用することも可能である。例えば、周波数−2倍(532nm)又は周波数−3倍(355nm)Nd−YAGレーザーを使用することができ、又他に、エキシマーレーザー(例えば248nm)も使用可能である。レーザー彫刻操作では、例えば波長が10〜640nmのCO2レーザーを使用しても良い。波長が600〜2000nmの範囲のレーザーを使用することが特に好ましい。例えば、Nd−YAGレーザー(1064nm)、IRダイオードレーザー又は固体レーザーを使用することができる。Nd/YAGレーザーが特に好ましい。彫刻するイメージ情報は、レイアウトコンピューターシステムから、レーザー装置に、直接的に送られる。レーザーは、連続的にも、又はパルスモードででも操作可能である。] [0120] 得られた成形型は、通常、製造された状態で直接的に使用できる。所望により、得られた成形型を追加的に洗浄することができる。このような洗浄工程は、弛んだ(解けた)材料を除去するが、しかし、層の成分が、表面から完全には除去されていない層可能性が残る。通常、水、水/海面活性剤、アルコール又は不活性有機洗浄剤(これらは、低膨潤性であることが好ましい)で単純に処理することで十分である。] [0121] 更なる工程では、ポリウレタンの水性処方物が成形型に施される。この供給は、スプレー(吹き付け)で行うことが好ましいものであって良い。ポリウレタンの処方物が施される場合、成形型は、例えば少なくとも80℃、好ましくは少なくとも90℃に加熱されているべきである。ポリウレタンの水性処方物からの水は蒸発し、そしてポリウレタン層の凝固において、毛細管を形成する。] [0122] ポリウレタン分散物についての「水性」は、ポリウレタン分散物が水を含むが、しかし、分散物に対して5質量%未満、好ましくは有機溶媒の1質量%未満であることを意味すると理解される。揮発有機溶媒が検知されないことが特に好ましい。ここで揮発性有機溶媒は、標準圧力で200℃以下の沸点を有する有機溶媒である。] [0123] 水性ポリウレタン分散物は、固体含有量が5質量%〜60質量%の範囲、好ましくは10質量%〜50質量%の範囲、及びより好ましくは25質量%〜45質量%の範囲に有することが可能である。] [0124] ポリウレタン(PU)は、一般的に知られており、及び市販されており、そして通常、比較的高分子量のポリヒドロキシ化合物、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル又はポリエーテル部分の柔軟相と、低分子量鎖延長剤及びジ−又はポリイソシアネートから形成されるウレタン硬質相から構成される。] [0125] ポリウレタン(PU)を製造するための方法は、一般的に広く知られている。通常、ポリウレタンは、イオシアネート、好ましくはジイソシアネートを、イソシアネート反応性化合物、典型的には、分子量(Mw)が500〜10000g/molの範囲、特に500〜5000g/molの範囲、及びより好ましくは800〜3000g/molの範囲のイソシアネート反応性化合物、及び分子量が50〜499g/molの範囲の鎖延長剤と、適切であれば、触媒及び/又は通常の添加剤材料の存在下に反応させることにより製造される。] [0126] 以下に、出発材料及び好ましいポリウレタン(PU)を製造するための方法を例を用いて記載する。ポリウレタン(PU)を製造するために通常使用される、成分(a)、(b)、(c)及び適切であれば(d)及び/又は(e)を、例を用いて記載する。] [0127] イソシアネート(a)(イソシアネート類(a))として、通常知られている脂肪族、脂環式、アラリファティック(araliphatic)、及び/又は芳香族イソシアネートを使用しても良く、これらの例は、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−、及び/又はオクタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、2−エチルブチレン1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、ブチレン1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサン(ウイソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4−及び/又は1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン(HXDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,4−及び/又は−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、及び/又は4,4’、2,4’−及び2,2’−ジシクロヘキサンメタンジイソシアネート、2,2’−、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、2,4−及び/又は2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネート及び/又はフェニレンジイソシアネートである。4,4’−MDIを使用することが好ましい。脂肪族ジイソシアネート、特にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)も好ましく及び芳香族ジイソシアネート、例えば2,2’−、2,4’及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び上述した異性体の組合せが特に好ましい。] [0128] イソシアネート反応性の化合物(b)として、通常知られているイソシアネート反応性化合物を使用しても良く、これらの例は、ポリエステルオール、ポリエーテルオール及び/又はポリカーボネートジオールで、これらは通常、分子量(Mw)が、500〜8000g/molの範囲、好ましくは600〜6000g/molの範囲、特に好ましくは800〜3000g/molの範囲で、イソシアネートについての平均官能値(average functionality)が、好ましくは1.8〜2.3の範囲、好ましくは1.9〜2.2の範囲、特に2である「ポリオール」に含められる。ポリエーテルポリオール、例えば一般的に知られている出発材料(starter substance)及び通常のアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド及び/又は1,2−ブチレンオキシドに基づくポリエーテルポリオール、好ましくはポリオキシテトラメチレン(ポリ−THF)、1,2−プロピレンオキシド及びエチレンオキシドに基づくポリエーテルオールを使用することが好ましい。ポリエーテルオールは、ポリエステルオールと比較して、加水分解安定性が良好であるという長所を有しており、(特に柔軟なポリウレタンのポリウレタン(PU1)を製造するために)成分(b)として使用することが好ましい。] [0129] ポリカーボネートジオールとして、特に脂肪族ポリカーボネートジオール、例えば1,4−ブタンジオールポリカーボネート及び1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートが記載されて良い。] [0130] ポリエステルジオールとして、少なくとも1種の1級ジオール(primary diol)、好ましくは少なくとも1種の1級脂肪族ジオール、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール又はより好ましくは、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン(異性体混合物として)又は上述したジオールの少なくとも2種の混合物、及び少なくとも1種の、好ましくは少なくとも2種のジカルボン酸又はその無水物の重縮合によって得られるものが記載されて良い。好ましいジカルボン酸は、脂肪族カルボン酸、例えばアジピン酸、グルタル酸、コハク酸、及び芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、及び特にイソフタル酸である。] [0131] ポリエーテルオールは、好ましくは、アルキレンオキシド、特にエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びこれらの混合物を、ジオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,2−ブタングリコール、1,3−プロパンジオールに、又はトリオール、例えばグリセロールに、高活性の触媒の存在下に加えることによって製造される。このような高活性触媒は、例えば、セシウムヒドロキシド及びジメタルシアニド触媒(DMC触媒としても公知)である。亜鉛ヘキサシアノコバルト酸塩は、しばしば使用されるDMC触媒である。DMC触媒は、反応の後、ポリエーテルオール中に残すことができるが、しかし、例えば沈澱又は濾過によって除去することが好ましい。] [0132] 1種だけのポリオールの替わりに、種々のポリオールの混合物も使用することができる。] [0133] 分散性を改良するために、イソシアネート反応性化合物(b)として、カルボン酸基又はスルホン酸基を有する、1種以上のジオール又はジアミン(b’)を組込むことができ、これは、特に、1,1−ジメチロールブタン酸、1,1−ジメチロールプロピオン酸又は、下式の化合物のアルカリ金属又はアルミニウム塩である。] [0134] ] [0135] 有用な鎖延長剤(c)は、一般的に知られている、分子量が50〜499g/molの範囲で、少なくとも2つの官能基を有する、脂肪族、アラリファティック、芳香族及び/又はシクロアリファティック化合物、好ましくは、1分子につき官能基を正確に2個有している化合物、例えば、ジアミン、及び/又はアルカンジオールで、アルキレン基に2個〜10個の炭素原子を有しているもの、特に、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び/又はジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、オクタ−、ノナ−、及び/又はデカアルキレングリコールで、1分子につき3個〜8個の炭素原子を有するもの、好ましくは対応するオリゴ−及び/又はプロピレングリコールを含み、及び鎖延長剤(c)の混合物も使用可能である。] [0136] 成分(a)〜(c)が、2官能性化合物、すなわち、ジイソシアネート(a)、2官能性ポリオール(b)及び2官能性鎖延長剤、好ましくはジオールを含むことが特に好ましい。] [0137] 特にジイソシアネート(a)のNCO基及び形成するブロック成分(b)及び(c)のヒドロキシル基の間の反応を速める、有用な触媒(d)は、通常の3級アミン、例えば、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、2−(ジメチルアミノエトキシ)エタノール、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)及び類似する3級アミン、及び特に、有機金属化合物、例えば、チタンエステル、鉄化合物、例えば鉄(III)アセチルアセテート、スズ化合物、例えばスズジアセテート、スズジオクトエート、スズジラウレート、又はスズジアルキル塩で、脂肪族カルボン酸のもの、例えば、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、又はこれらに類似するものである。代表例では、触媒は、化合物(b)を100質量部として、0.0001〜0.1質量部の量で使用される。] [0138] 触媒(d)と同様に、助剤及び/又は添加剤(e)も、成分(a)〜(c)に加えることができる。例えば、発泡剤、ブロッキング防止剤、表面活性剤、充填剤、例えばナノ粒子に基づく充填剤、特にCaCO3に基づく粒子状充填剤、核形成剤、流動促進剤、染料、及び顔料、抗酸化物質、例えば、加水分解、光、熱又は変色に対するもの、無機及び/又は有機充填剤、補強剤、及び可塑剤、金属不活性剤が記載されても良い。好ましい一実施の形態では、成分(e)は、加水分解安定化剤、例えばポリマー性、及び低分子カルボジイミドを含んでも良い。柔軟性ポリウレタンは、好ましくは、トリアゾール及びトリアゾール誘導体及び抗酸化物質を、対象となる柔軟性ポリウレタンの合計質量に対して0.1質量%〜5質量%の量で含む。有用な抗酸化物質は、通常、保護されるべきプラスチック材料中の望ましくない酸化的な進行を抑制するか、又は防止する物質である。通常、抗酸化物質は、市販されている。抗酸化物質の例は、立体障害フェノール、芳香族アミン、チオシネルギスト(thiosymergist)、3価のリンの有機リン化合物、及び障害アミン光安定剤である。立体障害フェノールの例は、Plastics Additive Handbook,5th edition,H.Zweifel,ed.,Hanser Publishers,Munich,2001([1]),pages98−107及びpage116−page121に見出される。芳香族アミンの例は、[1] pages107−108に見出される。チオシネルギストの例は、[1], pages104−105及びpages112−113に見出される。ホスフィット(亜リン酸塩)の例は、[1], pages109−112に見出される立体障害アミン光安定化剤の例は、[1], pages123−136に見出される。フェノール性の抗酸化物質を、抗酸化物質の混合物中に使用することが好ましい。好ましい一実施の形態では、抗酸化物質、特にフェノール性抗酸化物質は、モル質量(molar mass)が、350g/molを超え、より好ましくは700g/molを超え、及び最大モル質量(Mw)が10000g/mol以下、好ましくは3000g/mol以下である。更に、これらは、融点が180℃以下であることが好ましい。更に、アモルファス又は液体の抗酸化物質を使用することが好ましい。2種以上の抗酸化物質の混合物も同様に、成分(e)として使用可能である。] [0139] 成分(a)、(b)及び(c)、及び適切であれば(d)及び(e)の他に、分子量が通常31〜3000g/molの鎖延調整剤(chain regulator)(連鎖停止剤)も使用することができる。このような鎖調整剤は、イソシアネート反応性官脳能基を1つだけ有している化合物で、例えば、単官能性のアルコール、単官能性のアミン及び/又は単官能性のポリオールである。このような鎖調整剤は、(特に柔軟性ポリウレタンの場合の)流動挙動を特定の値に調節可能とする。鎖調節剤は、成分(b)100質量部に対して、通常、0〜5質量部、及び好ましくは0.1〜1質量部、使用することができ、及びこれは、定義上、成分(c)に該当する。] [0140] 上記成分(a)、(b)及び(c)、及び適切であれば(d)及び(e)の他に、2つ以上のイソシアネート反応性基を有する架橋剤を、ポリウレタン形成反応の終わり頃に使用することも可能であり、例は、ヒドラジン水和物である。] [0141] ポリウレタンの硬さを調節するために、成分(b)及び(c)は、比較的広いモル割合の範囲内で選ぶことができる。有用なものは、成分(b)の合計鎖延長剤(c)が10:1〜1:10の範囲、そして特に、1:1〜1:4の範囲もので、柔軟性ポリウレタンの硬さは、(c)の含有量が増すと増加する。ポリウレタン(PU)を製造する反応は、インデックスが0.8〜1.4:1の範囲、好ましくはインデックスが0.9〜1.2:1の範囲、及びより好ましくはインデックスが1.05〜1.2:1の範囲で行うことができる。インデックスは、反応に使用された成分(a)のイソシアネート基の全量の、イソシアネート反応性基、すなわち、成分(b)及び適切であれば(c)及び適切であれば、モノアルコール等の連鎖終了剤(chain-terminating agent)としての単一官能性イソシアネート反応性成分の活性水素に対する割合として定義される。] [0142] ポリウレタン(PU)は、連続的な手段で、通常の方法で、例えば、ワンショット又はプレポリマー法製造することができ、又は通常のプレポリマー処理によって非連続的に製造することができる。これらの方法では、反応剤成分(a)、(b)、(c)、及び適切であれば(d)及び(e)を連続して、又は同時に混合させることができ、そして反応は即座に起こる。] [0143] ポリウレタン(PU)は通常の方法で、水に分散させることが可能であり、これは例えば、ポリウレタン(PU)をアセトンに溶解させるか、又はこれをアセトン中溶液として製造し、該溶液を水と混合し、そして次にアセトンを(例えば蒸留によって)除去することによって行われる。一変形例では、ポリウレタン(PU)は、N−メチルピロリドン又はN−エチルピロリドンの溶液として製造され、水と溶解され、そしてN−メチルピロリドン又はN−エチルピロリドンが除去される。] [0144] 本発明の一実施の形態では、本発明の水性分散物は、2種の異なるポリウレタン、ポリウレタン(PU1)及びポリウレタン(PU2)を含み、ここで、ポリウレタン(PU1)は、ポリウレタン(PU)について上述した、いわゆる柔軟性ポリウレタンであり、そして少なくとも1種の硬質ポリウレタン(PU2)である。] [0145] 硬質ポリウレタン(PU2)は、原則として、柔軟性ポリウレタン(PU1)に類似して製造可能であるが、他のイソシアネート反応性化合物(b)又はイソシアネート反応性化合物(b)の他の混合物(イソシアネート反応性化合物(b2)又は簡単に化合物(b2)と称される)が使用される。] [0146] 化合物(b2)の例は、特に、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコールで、それぞれは相互に混合可能であり、又、ポリエチレングリコールと混合可能である。] [0147] 本発明の一変形例では、ジイソシアネート(a)及びポリウレタン(PU2)は、それぞれジイソシアネートの混合物であり、例えば、HDI及びIPDIの混合物である。IPDIの割合を多くすることが、柔軟性ポリウレタン(PU1)の製造のためよりも硬質ポリウレタン(PU2)の製造のために選択される。] [0148] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン(PU2)は、ショアA硬度が、60〜100の範囲である。ショアA硬度は、ドイツ標準規格DIN53505に従って3秒後に測定される。] [0149] 本発明の一実施の形態では、ポリウレタン(PU)は、レーザー光散乱で測定して、平均粒子径が、100〜300nmの範囲、及び好ましくは120〜150nmの範囲である。] [0150] 本発明の一実施の形態では、柔軟なポリウレタン(PU1)は、レーザー光散乱で測定して、平均粒子径が、100〜300nmの範囲、及び好ましくは120〜150nmの範囲である。] [0151] 本発明の一実施の形態では、柔軟なポリウレタン(PU2)は、レーザー光散乱で測定して、平均粒子径が、100〜300nmの範囲、及び好ましくは120〜150nmの範囲である。] [0152] 水性ポリウレタン分散物は、更に、少なくとも1種の硬化剤(架橋剤とも称される)を含んでも良い。(例えば熱的な活性化で)複数のポリウレタン分子を一緒に架橋することができる化合物が硬化剤として有用である。特に適切なものは、三量体のジイオシアネート、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート等、脂肪族ジイソシアネートに基づく架橋剤である。極めて好ましいものは、式Ia又はIbの架橋剤(簡単に、化合物(V)とも称される)であり、] [0153] ] [0154] 但し、R3、R4及びR5は、異なっていても良く、同一であることが好ましく、及びそれぞれがA1−NCO及びA1−NH−CO−Xから選択され、但し、 A1が、2〜20個の炭素原子を有し、アリーレン、無置換又は1〜4つのC1−C4−アルキル基で置換された、アルキレン及びシクロアルキレン、例えば、1,4−シクロヘキセンから選ばれるスペーサーである。好ましいA1は、フェニレン、特にパラフェニレン、及びトリレン、特にパラトリレン、及びC2−C12−アルキレン、例えば、エチレン(CH2CH2)、及び−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−(CH2)8−、−(CH2)10−、−(CH2)12−である。] [0155] Xは、O(AO)xR6から選ばれ、 但し、AOが、C2−C4−アルキレンオキシド、例えば、ブチレンオキシド、特にエチレンオキシド(CH2CH2O)及びプロピレンオキシド(CH(CH3)CH2O)又は(CH2CH(CH3)O)であり、 xが、1〜50、好ましくは5〜25の整数であり、及び R6は、水素、及びC1−C30−アルキル、特にC1−C10−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プルピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソアミル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、より好ましくは、C1−C4−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プルピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチルである。] [0156] 特に好ましい化合物(V)は、R3、R4及びR5が、それぞれ同一の、(CH2)4−NCO、(CH2)12−NCOのものである。] [0157] 水性ポリウレタン分散物は、更なる成分、例えば、(f)反応性基を有するシリコーン化合物(シリコーン化合物(f)とも称される)を含んでも良い。] [0158] シリコーン化合物(f)について、反応性基の例は、例えば、カルボン酸基、カルボン酸誘導体、例えばメチルカルボキシレート又はカルボン酸無水物、特に無水コハク酸基、及びより好ましくはカルボン酸基である。] [0159] 反応性基の例は、更に、1級及び2級アミノ基、例えば、NH(iso−C3H7)基、NH(n−C3H7)基、NH(cyclo−C6H11)基及びNH(n−C4H9)基、特にNH(C2H5)基、及びNH(CH3)基を含み、及び最も好ましくはNH2基である。] [0160] 更に、アミノアルキルアミノ基、例えば、−NH−CH2−CH2−NH2基、−NH−CH2−CH2−CH2−NH2基、−NH−CH2−CH2−NH(C2H5)基、−NH−CH2−CH2−CH2−NH(C2H5)基、−NH−CH2−CH2−NH(CH3)基、−NH−CH2−CH2−CH2−NH(CH3)基が好ましい。] [0161] (1つ以上の)反応性基は、シリコーン化合物(f)に、直接的に、又は好ましくはスペーサーA2を介して付加される。A2は、アリーレン又は無置換の、又は1〜4つのC1−C4−アルキル基で置換された、アルキレン及びシクロアルキレン、例えば、1,4−シクロヘキセンから選ばれる。好ましいスペーサーA2は、フェニレン、特にパラ−フェニレン、及びトリレン、特にパラ−トリレン、及びC2−C18−アルキレン、例えば、エチレン(CH2CH2)、及び−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−(CH2)8−、−(CH2)10−、−(CH2)12−、−(CH2)14−、−(CH2)16−、及び−(CH2)18−である。] [0162] 反応性基に加え、シリコーン化合物(f)は、非反応性基、特にジ−C1−C10−アルキル−SiO2基、又はフェニル−C1−C10−アルキル−SiO2基、特にジメチル−SiO2基、及び好ましくは1つ以上のSi(CH3)2−OH基、又はSi(CH3)3基を含む。] [0163] 本発明の一実施の形態では、シリコーン化合物(f)は、平均して、1分子ごとに、1個〜4個の反応性基を有する。] [0164] 本発明の有利な一実施の形態では、シリコーン化合物(f)は、平均して、1分子ごとに、1個〜4個のCOOH基を有する。] [0165] 本発明の他の実施の形態では、シリコーン化合物(f)は、平均して、1分子ごとに、1個〜4個のアミノ基又はアミノアルキルアミノ基を有する。] [0166] シリコーン化合物(f)は、鎖状又は枝分かれ状の配列中に、Si−O−Si単位を含む。] [0167] 本発明の一実施の形態では、シリコーン化合物(f)は、分子量Mnが、500〜10000g/molの範囲であり、好ましくは5000g/mol以下である。] [0168] シリコーン化合物(f)が、1分子につき2つ以上の反応性基を有する場合、これらの反応性基は、直接的に、又はスペーサーA2、複数のSi−原子を介して、又は対となってこのSi−原子を介してSi−O−Si−鎖に結合されても良い。] [0169] 1つ以上の反応性基は、シリコーン化合物(f)の1つ以上の最終シリコン原子に、直接的に、又はスペーサーA2を介して結合されていても良い。本発明の他の実施の形態では、1つ以上の反応性基は、シリコーン化合物(f)の1つ以上の非最終シリコン原子(non-terminal silicon atom)に、直接的に、又はスペーサーA2を介して付加(結合)されている。] [0170] 本発明の一実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は更に、アミノ基もCOOH基も有さないポリジ−C1−C4−アルキルシロキサン(g)、好ましくはポリジメチルシロキサン(該化合物は、簡単に、ポリジアルキルシロキサン(g)又はポリジメチルシロキサン(g)と称される)を含む。] [0171] ポリジアルキルシロキサン(g)中のC1−C4−アルキルは、異なっていて良く、又は好ましくは同一であり、そしてメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチルから選ばれて良く、そして枝分かれしていないC1−C4−アルキルが好ましく、そしてメチルが特に好ましい。] [0172] ポリジアルキルシロキサン(g)及び好ましくはポリジメチルシロキサン(g)は、好ましくは、枝分かれしておらず、Si−O−Si鎖を有するポリシロキサン、又は1分子当たり、枝分かれが3個以下、及び好ましくは1個以下の、このようなポリシロキサンを含む。] [0173] ポリジアルキルシロキサン(D)及び特に、ポリジメチルシロキサン(g)は、1つ以上のSi(C1−C4−アルキル)2−OH基を有していても良い。] [0174] 本発明の一実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は、 全部で20質量%〜30質量%のポリウレタン(PU)、又は全部で20質量%〜30質量%のポリウレタン(PU1)及び(PU2)、 適切であれば、1質量%〜10質量%、好ましくは2質量%〜5質量%の硬化剤、 適切であれば、1質量%〜10質量%のシリコーン化合物(f)、 0〜10質量%、好ましくは0.5質量%〜5質量%のポリアルキルシロキサン(g)、 を含む。] [0175] 本発明の一実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は、 10質量%〜30質量%の柔軟性ポリウレタン(PU1)及び 0質量%〜20質量%の硬質ポリウレタン(PU2)、 を含む。] [0176] 本発明の一実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は、固体含有量が全体で、5質量%〜60質量%、好ましくは10質量%〜50質量%、及びより好ましくは25質量%〜45質量%である。] [0177] これらの百分率はそれぞれ、活性、又は固体成分に適用され、そして、合計水性ポリウレタン分散物に基づくものである。100質量%に不足する残りは、好ましくは連続相、例えば水又は1種以上の有機溶媒と水である。] [0178] 本発明の一実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は、顔料、抗光沢剤(antilusterant)、光安定剤、静電防止剤、汚れ防止剤(antisoil)、クリーク防止剤(anticreak)、増粘剤から選ばれる、少なくとも1種の添加剤(h)、特にポリウレタンに基づく増粘剤及びミクロバルーンを含む。] [0179] 本発明の実施の形態では、水性ポリウレタン分散物は、全体で、20質量%の添加剤(h)を含む。] [0180] 水性ポリウレタン分散物は、1種以上の有機溶媒を含んでも良い。適切な有機溶媒は、例えばアルコール、例えばエタノール又はイソプロパノール及び特に、グリコール、ジグリコール、トリグリコール、又はテトラグリコール及び二重に、又は単一にC1−C4−アルキルエーテル化されたグリーコール、トリグリコール、又はテトラグリコールである。適切な有機溶媒の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ジメトキシエタン、メチルトリエチレングリコール(「メチルトリグリコール」)及びトリエチレングリコールn−ブチルエーテル(「ブチルトリグリコール」)である。] [0181] 水性ポリウレタン分散物は、ポリウレタン(PU)、硬化剤及びシリコーン化合物(f)を水及び適切であれば、1種以上の上述した有機溶媒と混合することによって製造することができる。所望により、ポリジアルキルシロキサン(g)及び添加剤(h)も混合される。混合は、例えば攪拌(stirring)の形態で行うこともできる。ポリウレタン(PU)、硬化剤及びシリコーン化合物(f)を水及び適切であれば、1種以上の上述した有機溶媒、及び所望により、ポリジアルキルシロキサン(g)及び添加剤(h)を加える順序は、自由に選択できる。] [0182] 水又は水と有機溶媒の混合物中に分散したポリウレタン(PU)から、又は分散した柔軟性ポリウレタン(PU1)と硬質ポリウレタン(PU2)から処理を進め、そして好ましくは攪拌(かきまぜ)しながら、硬化剤及びシリコーン化合物(f)及び、所望により、ポリジアルキルシロキサン(g)及び適切であれば、1種以上の有機溶媒を加えることが好ましい。しかしながら、有機溶媒を加えないことが好ましい。] [0183] 有利な一実施の形態では、添加剤(h)の例としての増粘剤が、最後に加えられ、水性ポリウレタン分散物の粘度が所望の値に調節される。] [0184] ポリウレタン層(D)が硬化した後、該ポリウレタン層(D)は、成形型から(例えば剥離して)取出され、ポリウレタンフィルム(D)が得られ、該ポリウレタンフィルム(D)は、本発明の多層複合材料のポリウレタン層(D)を形成する。] [0185] 本発明の方法の更なる操作では、好ましくは、有機粘着剤が、ポリウレタンフィルム(D)、又はシート材料(A)と吸収可能材料(B)の組合せに、不均一に、例えば点状、ドット状又はストライプ状に施される。本発明の一変形例では、ある好ましい有機粘着剤(有機接着剤)が、ポリウレタンフィルム(D)に施され、そしてある好ましい有機粘着剤が、シート材料(A)と吸収可能材料(B)の組合せに施され、ここで、この2つの粘着剤は、例えば1種以上の添加剤によって、又は化学的に異なる好ましい有機粘着剤であるので、異なっている。この後、ポリウレタンフィルム(D)及びシート材料(A)と吸収可能材料(B)は、相互に接着(結合)され、粘着剤の(1層以上の)層が、ポリウレタンフィルム(D)及びシート材料(A)と吸収可能材料(B)の間に存在する。(1つ以上の)粘着剤が、例えば熱的に、活性照射又はエージングによって硬化ざれ、本発明の多層複合材料が得られる。] [0186] 本発明の一実施の形態では、中間層(E)が、吸収可能層(B)と結合層(C)の間、結合層(C)とポリウレタン層(D)の間、又は2層の結合層(C)の間に設けられる。] [0187] 中間層(E)は、上記に定義したものである。] [0188] 配置は、手作業で、又は機械的に、連続的に又は非連続的に(バッチ式で)行うことができる。] [0189] 本発明は、更に、本発明の多層複合材料を座部を製造使用するために使用する方法も提供する。座部は、例えば、輸送手段、例えば、ボート、自動車、飛行機、鉄道車、路面電車、バス、及び特にチャイルドシートのための座部である。本発明は、更に、本発明の多層複合材料を使用して、座部を製造する方法をも提供する。本発明は、更に、本発明の多層複合材料を含む座部をも提供する。本発明に従う座部の表面上には、僅かな汗しか集まらない;水分及び他の液体/流体は、吸収される。] [0190] 本発明の多層複合材料は、他には、乗物のインテリア、例えば、ステアリングホイールのケース、肘掛、天井張り、内装品、セントラルコンソル、荷物棚、及びダッシュボードにも有利に使用される。本発明の多層複合材料は、更に、室内空気管理のために使用することができる。室内空気管理は、本発明の多層複合材料の効果として行われ、本発明の多層複合材料は、湿気のある環境から、水分を取り(吸収し)、そして水分を再び乾燥した環境に解放し(脱着し)、均一な湿分環境を確保することが可能である。従って、本発明は、本発明の多層複合材料を、室内空気管理のために使用する方法も提供する。] [0191] 本発明の多層複合材料の更なる用途は、スポーツ物品、例えばスポーツバック、バックパック、スティック、クラブ、バット、及びラケット、例えば、テニスラケット、又はホッケースティック、スポーツシューズである。本発明の多層複合材料の更なる用途は、電気機器及びこれらの包装、例えば、携帯電話及び携帯電話のカバー、ゲームのコンソ−ル、コンピューターのキーボードである。本発明の多層複合材料の更なる用途は、家具の製造、例えばソファー、ライイング用の家具、例えばラウンガー、肘掛椅子、及び椅子の製造である。本発明の多層複合材料の更なる用途は、建物のインテリアの要素の製造、例えば掛け布(drape)、カーテン及び壁カバーの製造である。] [0192] 実施例を使用して本発明を説明する。] [0193] I.ステアリング材料の製造 I.1水性ポリウレタン分散物、Disp.1の製造 以下のものを攪拌容器内で混合した: 7質量%の、柔軟性ポリウレタン(PU1.1)の水性分散物(粒子径:125nm、固体含有量:40%)で、以下のものから製造されるもの;ジイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート(a1.1)及びイソホロンジイソシアネート(a1.2)が、13:10の質量割合、及びジオールとして、分子量Mwが800g/molで、イソフタル酸、アジピン酸及び1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン(異性体混合物)が1:1:2の割合の割合で重縮合して製造されるもの、5質量%の1,4−ブタンジオール(b1.2)及び3質量%のモノメチルポリエチレングリコール(c.1)及び3質量%のH2N−CH2CH2−NH−CH2CH2−COOH、質量%は全て、ポリエステルジオール(b1.1)に基づく、柔軟性ポリウレタン(PU1.1)の軟化点:62℃、軟化は55℃で開始する、ショアA硬度54、 65質量%の、硬質ポリウレタン(PU2.2)の水性分散物(粒子径:150nm)で、以下のものから得られるもの:イソホロンジイソシアネート(a1.2),1,4−ブタンジオール、1,1−ジメチルオールプロピオン酸、ヒドラジン水和物、及び分子量Mwが4200g/molのポリプロピレングリコールの反応で得られるもの、軟化点195℃、ショアA硬度86、 3.5質量%の、化合物(V.1)の70質量%溶液(プロピレンカーボネート溶液中)、] [0194] ] [0195] 6質量%のシリコーン化合物の65質量%水性分散物(EP−A0738747(f.1)の実施例2に従う)、 2質量%のカーボンブラック、 0.5質量%の、ポリウレタンに基づく増粘剤 1質量%の、ポリビニリデンクロリドのミクロバルーン(イソブタンで充填)、直径20μm、例えばAkzo NobelからのExpancel(登録商標)として市販されている。] [0196] これにより、固体含有量が35%、DIN EN ISO2431(5月1996として)に従い測定した、23℃での動粘度が25秒の水性分散物Disp.1が得られた。] [0197] I.2水性処方物Disp.2の製造 以下のものを攪拌容器内で混合した: 7質量%の、柔軟性ポリウレタン(PU1.1)の水性分散物(粒子径:125nm、固体含有量:40%)で、以下のものから製造されるもの;ジイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート(a1.1)及びイソホロンジイソシアネート(a1.2)が、13:10の質量割合、及びジオールとして、分子量Mwが800g/molで、イソフタル酸、アジピン酸及び1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン(異性体混合物)が1:1:2の割合で重縮合して製造されるもの、5質量%の1,4−ブタンジオール(b1.2)、3質量%のモノメチルポリエチレングリコール(c.1)及び3質量%のH2N−CH2CH2−NH−CH2CH2−COOH、質量%は全て、ポリエステルジオール(b1.1)に基づく、柔軟性ポリウレタン(PU1.1)の軟化点:62℃、軟化は55℃で開始する、ショアA硬度54、 65質量%の、硬質ポリウレタン(α2.2)の水性分散物(粒子径:150nm)で、以下のものから得られるもの:イソホロンジイソシアネート(a1.2),1,4−ブタンジオール(PU1.2)、1,1−ジメチルオールプロピオン酸、ヒドラジン水和物、及び分子量Mwが4200g/molのポリプロピレングリコール(b1.3)の反応で得られるもの、ポリウレタン(PU2.2)は、軟化点が195℃、ショアA硬度90であった、 3.5質量%の、化合物(V.1)の70質量%溶液(プロピレンカーボネート溶液中)、 NCO含有量12%、 2質量%のカーボンブラック。] [0198] これにより、固体含有量が35%、DIN EN ISO2431(5月1996として)に従い測定した、23℃での動粘度が25秒の水性分散物Disp.2が得られた。] [0199] I.3テキスタイルシート材料(A)及び超吸収剤(B)の組合せの製造 基礎質量が70g/m2の、繊維状の不織布ポリエチレンテレフタレートウェブ(A.1)に、モノマー溶液を吹きつけ、該モノマー溶液をUV照射で2分間硬化させた。次に向流乾燥器内で、90℃で5分間、乾燥させた。] [0200] モノマー溶液は、以下のものを含んでいた: 19.6kgの37.5質量%アクリル酸ナトリウム水溶液(全モノマー溶液中の24.5質量%アクリル酸ナトリウムに相当)、 435gのアクリル酸(8.5質量%)、 900gの(架橋剤としての)ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量Mnが400g/molのポリエチレングリコールのジアクリレート)(3質量%)、 66gの(開始剤としての)2−ヒドロキシ−1−[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチル−1−プロパノン(0.22質量%)、 1500gのグリセロール(5質量%)及び 7500gの塩化ナトリウム水溶液(6.25質量%のNaCl)。] [0201] モノマー溶液の量は、水吸収性ポリマー(B.1)を(その上に)重合された状態で有する、繊維状の不織布ポリエチレンテレフタレートウェブ(A.1)が160g/m2であるように選ばれた(簡単に、「テキスタイルシート材料(A.1)と超吸収剤(B.1)の組合せ」と称する)。] [0202] II.成形型の製造 フルグレインカルフレザーのパターンを有する表面に液体シリコーンを注いだ。ジ−n−ブチルビス(1−オキソネオデシルオキシ)−スタンナンを、テトラエトキシシラン中の25質量%溶液として(酸性硬化剤として)加えることによって、平均厚さが2mmのシリコーンゴム層を得、これを成形型に使用した。成形型は、厚さが1.5mmのアルミニウム担体に付着された。] [0203] III.ポリウレタン水性分散物のIIからの成形型への供給 IIからの成形型を、加熱可能な表面に配置し、そして91℃に加熱した。次に、スプレーノズルを使用して、Disp.1を88g/m2(wet)で、その上に吹きつけた。供給は、直径が0.46mmのスプレーノズルを使用して、65バールの圧力で行なわれたが、この間、空気は混合されなかった。この後、表面が粘着性でなくなるまで91℃で固化させた。] [0204] スプレーノズルを、該スプレーノズルの下方を通過する表面(基部)より20cm上方に、輸送方向に移動できるように配置し、そして表面の輸送方向に対して横方向に移動させた。表面は、約14秒でスプレーノズルを通過し、及び温度は59℃であった。約2分間、乾燥した空気流に、85℃で曝した後、製造された(外観が網状の)ポリウレタンフィルム(D.1)は、水をほとんど有していなかった。] [0205] その後すぐに、類似した配置構成で、Disp.2を、結合層(C.1)として、50g/m2の湿った状態で、このように被覆された成形型に供給し、そして次に乾燥させた。結合層(C.1)は連続していなかった(閉じていなかった)。] [0206] これにより、ポリウレタンフィルム(D.1)と結合層(C.1)で被覆された成形型が得られた。] [0207] IV.本発明の多層複合材料の製造 この後、テキスタイルシート材料(A.1)と超吸収材料(B.1)を、まだ熱い状態の結合層(C.1)(結合層(C.1)は、ポリウレタンフィルム(D.1)と一緒に、成形型の上に存在している)の吹きつけを行った側に配置し、そして4バール及び110℃で、15秒間、圧縮(加圧)した。このように得られた、本発明の多層複合材料MSV.1を、次にプレスから取り出し、そして成形型を取外した。] [0208] このように得られた、本発明の多層複合材料MSV.1は、心地良い感触、革表面と同様の外観、及び通気性で優れていた。] [0209] MSV.1を、コンディショニングキャビネット中で、正確に規定された条件に置き、最初に23℃及び50%の湿度で60分間、釣り合いを取り、そして次に30℃及び40%の湿度で90分間、そして最後に40℃及び40%の湿度で、100分間、保管した。保管の間、スケールセットを使用して、(水分を取り込んだ結果として)MSV.1の質量が増加した量をモニターした。結果を以下に示す。ポリウレタン層(D)が存在するにも拘らず、MSV.1は、水を取り込む機能に優れている。] 実施例 [0210] 90分後の水の取り込み :65g/m2 測定した水の最大取り込み :71g/m2 100分後の減少 :50g/m2]
权利要求:
請求項1 (A)シート材料、(B)水又は水性流体を吸収可能な材料、(C)少なくとも1層の結合層、及び(D)層の全厚さに渡って通る毛細管を有するポリウレタン層を成分として含む多層複合材料であって、ポリウレタン層(D)が、シート材料(A)又は吸収可能な材料(B)と1箇所以上で直接的に接触することを特徴とする多層複合材料。 請求項2 前記シート材料が、テキスタイルシート材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の多層複合材料。 請求項3 前記テキスタイルシート材料が、織布又は不織布ファブリック又はポリエステルを含むことを特徴とする請求項2に記載の多層複合材料。 請求項4 前記水又は水性流体を吸収可能な材料(B)が、超吸収剤(B)を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項5 前記超吸収剤(B)が、前記シート材料(A)上で重合した有機コポリマーを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項6 前記結合層(C)が、硬化した有機粘着剤を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項7 前記ポリウレタン層(D)が、パターンを有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項8 前記ポリウレタン層(D)が、ビロード状の外観を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項9 結合層(C)が、硬化した有機粘着剤の遮断層を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項10 吸収可能な材料(B)と結合層(C)の間、結合層(C)とポリウレタン層(D)の間、又は2層の結合層(C)の間に配置された少なくとも1層の中間層(E)を含み、該中間層(E)は、テキスタイル、紙、バット材料、及び連続気泡フォームから選ばれることを特徴とする請求項請求項1〜8の何れか1項に記載の多層複合材料。 請求項11 水又は水性流体を吸収可能な材料(B)を、シート材料(A)と結合させる工程、成形型を使用してポリウレタン層(D)を形成する工程、少なくとも1種の有機粘着剤を、均一に又は部分的に、吸収可能な材料(B)と結合したシート材料(A)及び/又はポリウレタン層(D)に施す工程、そして次に、ポリウレタン層(D)を、前記吸収可能な材料(B)と結合した前記シート材料(A)と、点状、ストライプ状、又は面状に結合させる工程、を含むことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を製造する方法。 請求項12 前記ポリウレタン層(D)が、シリコーン成形型を使用して形成されることを特徴とする請求項11に記載の方法。 請求項13 前記シリコーン型がレーザー彫刻の使用により構造化されたシリコーン成形型を含むこと特徴とする請求項11又は12に記載の方法。 請求項14 前記成形型が、レーザーを使用して構造化され、該構造化は、成形型に窪みをカットすることにより行われ、該窪みは、平均深さが50〜250μm及び中心から中心までの間隔が50〜250μmであることを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の方法。 請求項15 中間層(E)が、前記吸収可能な材料(B)と前記結合層(C)の間、前記結合層(C)と前記ポリウレタン層(D)の間、又は2層の結合層(C)の間に配置されることを特徴とする請求項11〜14の何れか1項に記載の方法。 請求項16 請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を、座部を製造するために使用する方法。 請求項17 請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を使用して、座部を製造する方法。 請求項18 請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を含む座部。 請求項19 請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を、室内空気管理のために使用する方法。 請求項20 請求項1〜10の何れか1項に記載の多層複合材料を、乗物のインテリアのために使用する方法。 請求項21 請求項1〜10の何れか1項に記載の少なくとも1種の多層複合材料をインテリア内に含む乗物。
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